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子宮卵管造影検査

子宮卵管造影検査とは

子宮卵管造影とは、子宮内に造影剤を注入し、子宮の形や卵管の通り、卵管周囲や骨盤内の癒着をレントゲンで観察する検査です。
『卵管』とは、子宮と卵巣をつなぐ細い管で、卵子と精子が出会って受精する場所でもあります。つまり、卵管が詰まっていると、卵子と精子が出会うことが出来ないのです。
卵管が詰まっているのか、そうでないのかによって、不妊治療の方針が大きく変わります。
その為、卵管のチェックはとても重要です。

婦人科のクリニックのほとんどがX線室を確保していないため、卵管通水検査にて卵管の評価をしています。
また、不妊治療専門の施設でも、X線室を持たず超音波を用いた卵管造影検査で代用しているところも増えてきました。
しかし、レントゲンを用いて観察する方法が、最も正確に卵管の評価をすることが可能です。
また、レントゲンを用いた子宮卵管造影検査は保険で8000円程度で行うことが出来ますが、超音波を用いた卵管造影検査は保険適応がないため、自費で2~3万円と高額です。
そのような理由から、当院では保険で行えて、正確に卵管の評価が行える、レントゲンを用いた子宮卵管造影検査を行える体制を整えました。(不妊ドックの場合には自費となります。)

また子宮卵管造影検査は、検査としての効果だけでなく、軽度の癒着や狭窄に対しては治療的な意義もあると言われています。
造影剤を流すことで卵管が拡張され、卵管の通りが良くなります。
実際に、子宮卵管造影検査後、3~6か月は妊娠率が上昇すると言われています。

当院では、当院にて不妊検査治療を行っていらっしゃる方のみでなく、他院にて不妊検査・治療で、子宮卵管造影検査のみ当院で行いたい方の受け入れも可能です。ご希望の方は、お電話にてお問合せ下さい。

子宮卵管造影検査を行う上で事前に必要な検査

子宮卵管造影検査を行う上では、1年以内のクラミジア感染のチェックが必要となります。
理由としては、クラミジア感染がある状態で検査を行うと、骨盤内にクラミジア感染を広げてしまう可能性があるためです。
他院でクラミジア検査を受けられている場合には、結果をご持参下さい。
1年以内に検査を行っていない場合には、当院にて検査を行い、結果を確認後に検査を行います。

以下に当てはまる場合には、検査が出来ない可能性があります

  • 過去に造影剤でアレルギーを起こしたことがある方
  • 未治療のクラミジア感染症がある方
  • 甲状腺疾患がある方
  • 妊娠している可能性がある方
  • 1か月以内にバリウムを使った胃腸造影検査を受けた方

子宮卵管造影検査での受診の流れ

1,予約

生理が始まりましたら、月経6~11日目に『子宮卵管造影検査』という項目で、予約をお取り下さい。
避妊周期であれば、上記の時期に限らず検査を行うことが出来ますので、上記以外のタイミングでの検査をご希望される場合には、ご相談下さい。

2,問診

最終月経などの問診をさせて頂きます。

3,内診・チューブ挿入

内診台に乗って診察をします。

  1. 経腟超音波検査にて、子宮の傾き・子宮内膜の厚さ・両側の卵巣の状態(卵胞の大きさ)をチェックします。
    この時点で排卵日が近いと考えれられる場合には、検査を優先するか、タイミングや人工授精を優先するか、相談させて頂きます。
  2. 造影剤を注入する為に必要なチューブを子宮の中に入れて固定します。

4,レントゲン室で撮影

  1. チューブが入ったままの状態で、レントゲン室に移動します。
  2. 撮影する位置を合わせ、チューブを通して造影剤を注入し、レントゲン撮影を行います。造影剤の注入自体は、数分で終わります。
  3. 造影検査終了後、チューブを抜きます。
  4. 造影検査終了後、少し時間を置いて再度レントゲン撮影を行い、造影剤の広がり具合を確認します。

5,結果説明

結果はその場でわかりますので、検査終了後にお伝えします。

検査時の痛み

ほとんど痛みがなかったという方もいらっしゃいますが、多くの方が生理痛のような痛みを感じます。
造影剤の進化によって、強い痛みを感じる方は以前よりは減っていますが、特に卵管の通りが良くない方は、痛みを強く感じる可能性があります。
ご希望の方には事前に鎮痛剤をお渡しし、検査の30分前に内服して頂くようにしております。
また、検査後に痛みにより具合が悪くなられた場合には、回復するまでしばらく休んで頂きますので、時間には余裕を持ってお越しください。

検査による副作用について

骨盤腹膜炎

当院では、検査後には念のため全員に抗生剤の内服をして頂きますが、それでも稀に(約1%)骨盤腹膜炎を起こす場合があります。
特に、クラミジア感染がある方、クラミジア感染の既往のある方、子宮内膜症のある方はリスクが高まります。
検査後に、38℃以上の発熱、激しい腹痛を認める場合にはご連絡下さい。

造影剤によるアレルギー反応

薬にはすべてアレルギーを起こすリスクがあります。
検査後にかゆみを伴う発疹(薬疹)が現れた場合には、造影剤のアレルギーの可能性が考えられますので、使用した薬剤をすべて中止しご連絡下さい。

造影剤による副作用

下記のような副作用が起きることがあります。

  • 熱感
  • くしゃみ、かゆみ、吐き気・嘔吐(0.4~1.0%)

その他重篤な副作用として、呼吸困難、血圧低下、意識消失、心停止などが極まれに(0.01~0,04%)起こることがあります。

検査後の注意事項

  • 検査を行った当日は、入浴や激しい運動は避けて下さい。
  • お渡しした抗生剤は検査後から内服して頂き、飲み切るようにして下さい。
  • 検査後は数日軽い鈍痛や微熱が出ることがあります。また5日程度、少量の出血が続く場合があります。
  • 検査後、38℃以上の発熱、激しい腹痛、出血がどんどん増える、全身に発疹が出るといった症状を認める場合には、ご連絡下さい。

費用

8000円(カテーテル代含む)
自費の場合には、25000円(カテーテル代含む)となります。

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