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生理のお悩み(月経不順、月経困難症、月経移動)

目次
  1. 生理(月経)とは
  2. 月経困難症
  3. 月経前症候群(PMS)
  4. 過多月経/過少月経
  5. 月経不順
  6. 月経移動

生理(月経)とは

生理(月経)とは不要になった子宮内膜が剥がれ落ちることで起こる出血のことを言います。
この子宮内膜は、妊娠した際に赤ちゃんのベッドとなります。
その為妊娠した場合には、生理(月経)は来ません。
一方、妊娠が成立しなかった場合には、不要な子宮内膜が剥がれ落ちることで、生理(月経)が来ます。

初経以降、閉経を迎えるまでの約40年、毎月1回生理(月経)が来ます。(妊娠・出産の時期を除く)

生理に関するこんなお悩みありませんか

  • 月経痛がひどい
    ⇒月経困難症の可能性
  • 月経前にイライラする
    ⇒月経前症候群(PMS)の可能性
  • 月経時の出血量が多い/少ない
    ⇒過多月経/過少月経の可能性
  • 月経が来ない/ばらつく
    ⇒月経不順/無月経の可能性
  • 月経が大切なイベントと重なってしまう
    ⇒月経移動

これらの『生理の悩み』は、人と比べられるものではなく、家族や友人にも相談しづらいものです。
そんなデリケートな悩みを相談できるのが婦人科です。
どんな些細なことでも構いません。
生理について何か困っていることがあれば、お気軽にご相談下さい。

月経困難症

月経痛がひどいなど、月経中に起こり日常生活に支障が出ている状態を、月経困難症と言います。
生理痛の原因は、下記のようなことが考えられます。

プロスタグランジンの過剰分泌

生理中に子宮を収縮する為に出されるプロスタグランジン(PG)というホルモンが過剰に分泌されることによる痛み

子宮の発達が未熟

若い女性で子宮が十分に成熟していないことで起こる痛み

病気による痛み

子宮内膜症や子宮筋腫などの病気が原因で起こる痛み

*疲労やストレスでも、痛みが強く出ることがあります。

月経痛は人と比べられるものではありません。
『みんな我慢しているから』と思わず、自分が辛いなと思ったら婦人科へご相談下さい。
診察の結果、月経痛の原因となっている病気が見つかることもあります。
生理痛は治療で無くすことが出来ます。

月経困難症に関する詳しい内容についてはこちら

月経前症候群(PMS)

月経前症候群(PMS)とは、月経1週間前頃~月経開始までの期間に現れる多彩な症状により、日常生活に支障を来たしている状態を言います。
PMSの原因ははっきりとはわかっていませんが、女性ホルモンの変動が関わっていると考えられています。

『月経前にイライラして家族に当たってしまう』など、日常生活に支障が出ているような場合は、我慢せずに婦人科へご相談下さい。
PMSの症状は、治療により改善することが可能です。

月経前症候群(PMS)に関する詳しい内容についてはこちら

過多月経/過少月経

日中でも夜用のナプキンを頻繁に変えないといけない、普通の日用のナプキンだと1時間もたないなどの場合、過多月経の可能性があります。
逆に量の多い日でもおりものシートで間に合ってしまうような場合には、過少月経の可能性があります。

生理の量は人と比べられるものではなく、『生理ってみんなこんなものなのかな』と放置してしまうことがあります。
しかし実は過多月経で、慢性的な貧血になっているケースも少なくありません。
『常にだるい』『疲れやすい』『めまいがする』など、体調の不良の原因が、貧血にあることもあります。

『生理の量が気になる』という場合には、お気軽にご相談下さい。

過多月経/過少月経に関する詳しい内容についてはこちら

月経不順

正常な月経周期は25~38日周期とされています。
その為、月経周期がやや不順であったとしても、25~38日の間に入っていて、月経周期の平均から±5日以内のずれであれば、あまり心配することはありません。

一方、生理が2~3か月来ない場合や、生理が1か月に2回ずつ来るような場合は、月経不順となります。
一時的な月経不順はホルモンバランスの乱れから来ていることもありますが、月経不順が続いているような場合には、一度婦人科へご相談下さい。

月経不順に関する詳しい内容についてはこちら

月経移動

月経移動とは

月経移動とは、大切なイベントと月経が重なってしまう可能性が高い場合に、月経を移動させることを言います。
大切なイベントは、よりよいコンディションで臨みたいと思われるのは当然のことです。
『こんなことで相談していいのかな?』と思わず、お気軽にご相談下さい。

月経移動はこんな方にお勧め

  • 結婚式の日に生理が重ならないようにしたい
  • 試験の日に生理が重ならないようにしたい
  • 旅行に生理が重ならないようにした
  • 試合の日に生理が重ならないようにしたい
  • その他大切なイベントの日に生理が重ならないようにしたい

月経移動の方法

月経移動の方法は、元々低用量ピルを内服している方とそうでない方とで違いがあります。

元々ピルを内服していない方の場合

以下の2つの方法があります。

① 月経を早める方法
月経が来るのを避けたい日より前に、月経が来るようにする方法です。
月経が始まってから5日目までにピルの内服を開始し、月経が来て欲しい日の2~3日前までピルを内服します。
月経5日目までにピルの内服を開始する必要がありますので、それまでにご来院ください。

この方法の最大のメリットは、月経を避けたい日にピルの内服が必要ないことです。
ピルの内服をすることで、吐き気、眠気、倦怠感、頭痛などの副作用が出ることがある為、月経を避けたい日に副作用の心配がないというのは大きなメリットです。
ただし、月経を早める方法の方が、失敗率がやや高いと言われています。
より確実に月経をずらしたい場合には、月経を遅らせる方法を選択して下さい。

② 月経を遅らせる方法
月経が来ると予想される日の5日前からピルを飲み始め、月経が来るのを避けたい日まで内服します。
ピルの内服を辞めると2~5日後に月経が来ます。

この方法のメリットは、月経が来ると予想される日まで5日程度あれば、月経を移動させることが出来る点です。
また、早める方法に比べ、失敗率が低いとも言われています。

一方のデメリットは、月経を避けたい日にもピルの内服が必要になる点です。
ピルを内服することで、副作用が出る方もいらっしゃいますので、そのような副作用が出るのを避けたい場合には、早める方法を選択して下さい。

元々ピルを内服している方の場合
3相性の低用量ピルを内服している場合(トリキュラー・アンジュ・ラベルフィーユ)

① 月経を早める方法
早めたい日数分だけ、黄色の錠剤を飲む数を減らします。
Ex:5日早めたい場合には、5日分減らします。

② 月経を遅らせる方法
黄色の錠剤を飲み切った後で、生理を遅らせたい日数分だけ、新しいシートの黄色の錠剤を継続して飲みます。
内服を辞めると2~3日で生理が来ます。

1相性の低用量ピルを内服している場合(マーベロン・ファボワール、その他保険で出されている1相性の低用量ピル)

① 月経を早める方法
早めたい日数分だけ早く休薬に入ります。
服薬期間が短いと月経が起こらないことがあります。
10日以上は内服してから、休薬してください。

② 月経を遅らせる方法
現在内服中のシートが終わったら(偽薬は内服しません)、休薬期間を置くことなく新しいシートに入って下さい。
生理を避けたい日まで内服を継続し、月経が来て欲しい2-3日前に休薬します。
通常通りの休薬期間を置き、再度ピルの内服を開始してください。
月経を長期間遅らせる場合、途中で少量の不正出血が起こる可能性が高まります。

*低用量ピルを内服中の場合、慣れてしまえば月経移動をご自身で行うことが出来ますが、最初のうちはかかりつけ医に相談の上、月経移動されることをお勧めします。

月経周期が不順な場合

月経不順がある場合、次の月経を予想するのが難しくなります。
そのような場合には、月経を早める方法がより確実です。
月経移動をご希望の場合には、移動させたい月経の前の月経5日目までに受診されることをお勧めします。

月経移動で使う薬剤について

元々ピルを内服していない方の場合、当院では以下の3種類のどれかを選択して使用します。

ファボワール/マーベロン(低用量ピル)

中用量ピルであるプラノバールと比較して、副作用が出にくい傾向にあります。
基本的には、生理を早める場合に使用します。

プラノバール(中用量ピル)

ホルモンの含有量が高く、最も確実に月経移動を行うことが出来ます。
ただし、他の薬剤と比較して、副作用が強く出る傾向にある他、ファボワール/マーベロン、ノアルテンと比較して、血栓症のリスクが高い薬剤です。
基本的には、生理を遅らせる場合に使用します。

ノアルテン(黄体ホルモン剤)

中用量ピルであるプラノバールと比較して、副作用が少ない傾向にあります。
また、黄体ホルモンしか含まれていない為、血栓症のリスクがプラノバールと比較して低いです。
一方で、プラノバールと比較すると、生理を遅らせる作用が少なく、月経移動の失敗率がやや上昇します。
プラノバールの使用を避けたい方に対し、生理を早める、遅らせる場合に使用します。

注意が必要な副作用

血栓症

血栓症のリスクは使用する薬剤によっても変わります。
ただしどの薬剤を選択しても、血栓症にリスクはありますので、以下の症状に気づいたら、必ず服用を中止し、すぐに医師にご相談下さい。

血栓症を疑う症状(ACHES)
  • A:abdominal pain(激しい頭痛)
  • C:chest pain(激しい胸痛、息苦しさ、押しつぶされるような胸の痛み
  • H:headache(激しい頭痛)
  • E:eye/speech problems(見えにくいところがある、舌のもつれ)
  • S:severe leg pain(ふくらはぎの痛み、押すと痛い)

月経移動のためのピルが処方できないケース

以下の項目に当てはまる場合には、ピルを処方できない可能性があります。

  • 前兆を伴う片頭痛がある
  • 35歳以上で1日15本以上喫煙している
  • 重症の高血圧がある

選ぶ薬剤によって血栓症のリスクが異なりますので、上記に当てはまる場合でも、月経移動が行える可能性があります。
ご来院の上、ご相談下さい。

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